眠れない夜の為に-チープな午後3時-

眠りに落ちるまでのほんの僅かな時の、友として

コケモモのコケを蹴落として暮らしに染まる

大師線というすごく短距離な路線が

気になって、乗ってみた事があった

西新井駅から、ひと駅だけの路線。

 

西新井大師に行く為だけの路線は

考えようによってはとても贅沢な鉄道

だけれど、やはり、大凡の予想通り

計画が途中で頓挫してしまった路線なのだそう。

 

大正時代に計画された大師線

板橋あたりに繋がる予定だったのだけど

関東大震災の影響で廃案になり、工事が

完了していた西新井大師までのひと区間のみ

平成も終わりを迎えようとする今日まで

ひっそりと継続されているのだそうだ

 

ひっそりと。とは言ったものの数年前に

建て替えられた大師前の駅はとても大きく

立派で、ヨーロッパの大きな街の駅に

見えなくもない

ホームがものすごく広いのだ

列車は西新井からこのホームにやって来て

そしてまた帰っていく

だから、線路は一本しかなく

それなのにホームはあと二、三本は線路を

引く事が出来そうな程、ひろーくとってある

 

この、ひろーいホームにしてあるあたり

もしかして、いつかの未来に延線させようと

目論んでいるのかも知れないな

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せっかく西新井大師に来たのだから

西新井大師を見ていこうと思い、駅前を歩くと

こじんまりとして、懐かしい感じの風景が

飛び込んでくる

たい焼き屋さんや、酒屋さん兼居酒屋

煎餅屋、団子屋、豆菓子、氷屋、草餅…

どれも敢えてそうしたわけではなく、風月が

流れる時とともに味わいを与えたレトロな

建物がつづく

店先に笑顔をみせる店主たちもまた、レトロな

年代の人たちばかりで、初めての街なのに

どこか懐かしさと安心感を覚えてしまう

 

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なんだか居心地の良い町に気を良くした感じで

草餅の店に入ってみる

草餅と、おでんと、ぬる燗を注文した

良い出汁のおでんと、よもぎの香りいっぱいの

草餅が妙に合う

街の肌触りと、良質な食材

そしてぬる燗がそれらを繋ぐアイテムとして

 とても似合ってる気がする

 

何年か過ぎたあと

この日を思い出すとしたら

出汁の旨味と、草餅の甘さと、ぬる燗の

とろとろした風味を思い出すだろうな

 

大師堂の寺社内で、盆栽などを売ってる

店を見かけた

小さな林檎の盆栽が可愛らしくて、買おうかと

少し迷う

その横には小さな桃のなる鉢植えがあった

 

「これは何ですか?」

 

おばさんに問うと、コケモモだと言う

 

コケモモという植物は名前は聞いた事が

あったけれど、実際どんな植物なのか

たことは無かった

 

コケモモのコケは何なのか?

苔なのか、転けるなのか

それとも、もっと別の物を表しているのか

 

そんな事を考えているうちに

コケモモの鉢植えが欲しくなってしまった

 

「実は食べられるよ」

 

おばさんの一言で、決心する

 

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帰宅後にコケモモはナマ食は出来ない

という事を知ったけれど、とりあえずは

小さな庭のアクセントになるから

それで良い。

 

もう少し色が濃くなる頃には

僕ももう少しこの暮らしに馴染んでいると

良いな

 

 

では、また。