眠れない夜の為に-チープな午後3時-

眠りに落ちるまでのほんの僅かな時の、友として

スクラップアンドビルド宇宙

朽ちていくものが好きだ

 

廃墟も好きだし、庭に放置されて

パリパリとおせんべいみたいに

壊れていくバケツなんかも好き

陽に当たることで劣化したプラスチックって

足の裏みたいな臭いがするんだよね

足の裏の臭いはダメだけど、朽ちたプラスチックの

臭いは何となく好きだ

 

 

朽ちることは決して死んでしまうことでは無く

やがては別の何かに変化していく過程が

朽ちることなんだと思うんだ

 

建物が役目を終え人が住まなくなって廃墟に

なってしまうと、途端にボロボロになって行く

誰も住んで居ないのに、まるで誰かが毎日

せっせと作業しているかのように、急速に

ボロボロになって行く

 

あれは建物が早く次の何かに生まれ変わろうと

せっせと自分を壊しているんじゃないかと

思うんだ

やがて壊れ果てた後には土となりまたは生物の

養分となり、建物では無い何かに変わっていく

 

その朽ちる過程がとても好き

 

かつて所有者がいた頃にはそれは所有者との

時間を共有しており、部外者は立ち入ることは

出来なかったのが、所有者が去り建物だけが

そこにある時、その建物が共有していた時間に

僕らは触れる事ができる

 

何があったのかは分からない

中に侵入するわけでも無いので

どんな暮らしが営まれていたのかを

詳しく知ることは出来ないし、僕にとって

それは必要のないこと。

 

ただ、そこにあった時間のしっぽに触れる

それがなんだか心地よい

 

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もう二度と人の住むことのないこの家

後は錆びるに任せ、朽ち果てていくのみ

家の脇の家人が使っていたであろう私道や

奥に葉を繁らせている樹木、家に沿うように

伸びている雑草

 

決して時は止まってしまった訳ではなく

永遠に続いているのだと再認識してしまう

 僕はここにあった暮らしに想いを馳せる

 

 

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家の裏には、これもまた朽ちた車とバイク

 

置き去りにされ、もう二度と稼働しないけれど

周囲の植物はこれらを見捨てる事なく

一瞬先の未来へと道連れにして行く

 

ゆく河の流れは絶えずしてしかももとの水にあらず 

 

的なね!

 

 

なにか見えないものの意思って

どこかにあるよって、こんな時に

ぼんやり思ったりします

 

って言うか、やっぱり美しいよね

朽ちる美学。

その瞬間を見られた幸福感

が好きだな

 

 

では、また