眠れない夜の為に-チープな午後3時-

眠りに落ちるまでのほんの僅かな時の、友として

悲しめのエトランゼ

今日は少し悲しめの話しになります

 

少し前のことなんだけど

お昼ご飯を食べにあるお店に入りました

僕の隣にはお爺さんがテーブルに

ついていて、程なくして注文していた品物が

配膳されてきました

 

お爺さんは痩せ型で俳優の

柳生博さんのような雰囲気の人

もう少しお爺さん感あるかな

 

お料理が乗せられたお盆がテーブルに

置かれる瞬間にお爺さん

先に置かれていたお茶の入った湯呑みを

倒してしまいました

 

あ!

 

お爺さんと店員さんと僕が同時に

あ! って声を出します

つい僕も声が出ちゃったんだよね

 

慌てたお爺さんは続けてお盆に乗ってた

味噌汁もひっくり返してしまう

 

めちゃめちゃ焦りまくるお爺さん

 

店員さんは、まったく慌てずに

「大丈夫ですか? お怪我ないですか?

すぐに布巾お持ちしますので」

なんて優しくお爺さんに声掛けてる

こういうの、神対応って言うんだな

 

お爺さん、ズボンが少し濡れてしまってる

んだけどそんなことより、テーブルの上の

惨事をなんとかしようとハンカチだしたりして

パタパタしてる、、ところへ布巾がやって来て

店員がテキパキと始末してくれてる

 

見てても気持ちいい店員さんだな

 

見てないでお前も手伝えよ!声出し仲間

なんだから!ってちょっと思ったけど

こういう時はお店の人に任せるがよし。

 

安心してると、お爺さんがなにごとか

呟いてる

 

「すみません、本当にすみません

ごめんなさい、申し訳ありません

本当にすみません、お許しください

もう二度しません、次からは絶対に気をつけます

許してください、ごめんなさい…」

 

エンドレスかよ!ってくらい

ずーっと謝罪の言葉を呟いてるんだ

 

僕が気になったのは

その言葉が店員さんや、お店に向かって

呟かれてる風に感じられなかったとこ。

 

考え過ぎなんだと思うんだけど

このお爺さん、いつもお家でこんな感じで

家族に向かって謝ってばかりいるんじゃ

ないだろうか?

本当、完全に妄想でしかないけれど

お嫁さんとかにいつもきつく怒られてて

ペコペコ謝るのが習慣付いちゃってる…

 

なんだか、そんな謝り方だったんだよね

 

もちろん、そんなことじゃ無くて

本当にお店の人に謝罪してたのかも知れないし

そもそも、それを確認する事も

それが真実だったとしても、それ以上お爺さんの

生活に入り込む事も出来ないので、なんとも

言えないんだけど、なんだかそれから後の時間

気まずいような、悲しめの気持ちになって

昼食どこの気分では無くなってしまった

 

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もうひとつ悲しめの出来事があったんだ

あった、と言うか継続中というか。

 

先日、あるテレビ番組が放送さてたんだ

北九州連続殺人事件の犯人夫婦の息子さんが

テレビのインタビューに答えるという番組

フジテレビのドキュメンタリーだと思う

 

僕は事件ものにとても惹かれてしまう傾向にある

人を殺すに至る動機というか過程というか

犯人側も被害者側も、どうしてこうなった?

というところに興味がある

 

興味がある、というのは不謹慎だとは思うけど

自分には絶対に辿りつけない(つかない)境地

に到達した人の心を覗いてみたいのは本音

 

それは例えば、普段の生活の中で

男の僕がやらないこと

編み物ってどうやってやるのか?

ケーキってどうやって作るのか?

といったその気になればすぐに

体験が出来ることや

女装してみる

といった、飛び越えちゃえば出来ることを

やってみたくなるのと同じこと。

 

出産(男にとって)と殺人以外なら大抵のことは

体験できる世の中になったな、と思うんです

 

だから、殺人に関しては

それについて書かれてあるものを読むか

報道を見るかしか手立てがないんですよね

まあ、でもそこまでして知りたいってのも

おかしいよ!って言われるとそれまでだけど。

 

だから、結局不謹慎でも興味がある

ってのが本心です

 

 

で、興味本位でその番組を録画してたんですね

あの事件はものすごく残忍で凄惨で異常過ぎて

当時の報道も事件の全容が明らかになるにつれ

次第に放送しなくなっちゃったくらいグロい

事件だったので、そうなった理由や、残された

家族達がどうなったのか?は僕も知らなかった

んです

そもそも、犯人夫婦に子供が居た認識もなかった

から、今回息子さんがインタビューに応えると

知って子供が居たんだ!と驚きました

 

 

長々と前置きを書いたんですけど

正直なところ、僕はまだ番組を観てません

開始5分ほどで観られなくなってしまって

テレビ消してしまいました

なんだろう

観ているうちに全身に今まで経験したことのない

ような深い悲しみが纏い付いて

ガタガタと震えだして、涙が止まらなくなって

しまったんです

 

映画リングのようにテレビ画面から

何かがぬーっと出て来て僕を襲って来たような

そんな恐ろしさがありました

 

息子さんは、ぽつぽつと子供の頃から

今までの生活を語っていました

自分がいつか両親みたいな殺人者になって

しまうのではないかという恐怖

周囲から受けた不条理なイジメ

そして、殺害した遺体を処理している過程を

見ていた、と話しているところで

僕は堪らなくなって再生を停止しました

 

いい年をした大人が声を出して泣きながら

少し吐きました

 

悲しい

どこまでも果てしなく悲しい

悲しみの果てに希望があったり

一筋の光が射したり、一切しない悲しみが

そこにあります

真っ暗い井戸の底で、手足をもがれて

寒さと恐怖に打ちひしがれている悲しみ

言葉を変えると、絶望です

 

本当の絶望がそこにありました

 

 

この先、このドキュメンタリーの録画を

観られるかどうか、まだ自信がないけど

興味本位という不謹慎な心から始まったのなら

ちゃんと観ることが、僕にとって課せられた

義務みたいな気もします

 

ただ、あの正体不明の

悲しみの塊が僕を壊してしまわないか

少し気がかりでは、あります

 

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 では、また