眠れない夜の為に-チープな 午前3時-

初めての関東暮らし、町歩き、出逢いを記録しておきたい

電脳の絆

ずいぶん前から会いたかった人に

やっと会うことが出来た

 

初めて会うその人は、会いたい人であり

会わなくてはいけない人だったから

一日も早く会えれば良かったけれど

お互いの仕事の調整がつかなくて「やっと」

会うことに漕ぎ着けたのだった

 

 

このブログを通じて知り合った人だ

 

昔はネットの事は仮想現実の世界だと

割り切っていて、虚実ない交ぜな世界に

信じられるものなど無いと思ってた事も

あったけれど、いつのまにか僕の友人は

ネットで知り合った人が多くなって来た

恋人ですら、ネットを通じて巡り合ったのだ

 

リアルに会って、そこから始まるのだから

ネットはきっかけであって、確実を得られる

わけでは無いのかも知れないけれど、

普通の暮らしを送っている中では知り合う事の

ない地域の人や、共通の話題、趣味、抱えて

いる事象が同じ人と上手く巡り会えるのは

ネットならでは、なんじゃないかな

 

コメントやメッセージで言葉を交わすうちに

僕は会わなくても、この人は信頼できる人だ

と感じとる事が出来るようになったと思う

今回会った人も、会わなくても信頼していたし

会わなくてもどんな人か何となくわかっていた

 

それは、姿形を想像するものではなくて

感じるものだ

魂を感じる、とか言うとちょっと芝居がかって

しまうけれど、何となくそんな感じ。

この人は間違いない

会っておくべき人だ、と自分の中の第六感が

囁いてくれるのだ

 

 

まだ、本人にブログに書くことを

許可して貰っていないので、ざっくりと

した内容だけれど、今回会った人の事を

少し書いてみて、そして自分の思いを

記しておきたい

 

 

 

 

会った人は男性で、僕より年下だった

上野の駅で待ち合わせをして、アメ横

歩いた

東京の人にとってアメ横なんて特に訪れる

場所では無いのかも知れない

でも、彼はアメ横に何十年振りでやって来たと

話していた

彼の中のアメ横は東京の台所みたいな時代の

アメ横だったので、現在の変貌振りにとても

驚いていて、たくさんの人混みに辟易していた

 

ただ、色々な店を見て回りながら色んな事を

話した

歩きながら話すのが僕は好きだ

顔を見てじっくり語り合うのも良いけれど

横を歩きながら取り止めのない話題から

時々確信を突くようなネタが飛び出したり

面と向かうと話せない話が出来たりするのが

好きだ

 

アメ横を歩いたと言っても、フルーツも

タピオカも、小籠包も食べなかったし

チョコの叩き売りも、ナッツのオマケも

体験しなかったけれど。

食事する場所を探しながら御朱印を貰いに

お寺に立ち寄ったり、服屋さんに寄ったり

しながら話題は尽きない

初対面の筈なのに僕らはもう何十年も

付き合いのある友人のようだ

会う前から分かってた

予感の通りだなぁと、僕は感じていた

 

 

話しても話しても話は尽きない

食事を挟んで、買い物をして

でもそれはあくまでも「ついで」であって

メインは語り尽くす事だったと思う

 

 

たくさんの辛い思いと体験

周りの人達の愛情、優しさ

深い闇と純粋な心

好奇心と自虐の思い

愛への渇望

 

そんな事を彼から聞いたと思う

 

彼は強い精神力と弱い心の両方を

持っていた

もちろん、誰だってその両方を持っている

と言えるだろうけれど、彼の場合

とてつもなく強い精神力と、ものすごく

弱い心の両方があって、その2つの間を

行ったり来たりしていた

中間はなく2つの両端のどちらかにしか

傾かない極端な気持ちの動きを上手く

コントロール出来ずに、それは自分自身でも

理解出来ているのに、上手くバランスを保てず

持て余しているようだった

 

一かゼロ

Live or Die

なんだかそんな言葉が浮かんでくる

 

僕が彼に会わなきゃと思った事のひとつに

なんだかこのまま彼が消えてしまうのでは

無いかと不安があったからだ

それはそんなにハッキリとしたものでは

無かったかも知れなかったけれど、何となく

僕の心の中にオモリのようにぶら下がって

いて、いつだったかに親友が消えてしまった

あの日の事を彷彿とさせる重さであったから

彼に会って話が出来た事はとても嬉しいこと

だったのだ

 

嬉しかったから、今日のこの日を

悲しみや暗い気持ちで満たしたく無くて

彼の話を聞いても努めて楽しい空気を

失わないようにしていた

 

でも、本当は今にも飲まれてしまいそう

だったのかも知れない

 

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夜もすっかりこの夜に馴染んだ頃

駅を見下ろす場所で、フェンスにもたれ

ながら僕らはまだ語り合っていた

このまま明日まで、明後日まで、ずっと

話していてもきっと尽きないだろうなぁと

そう思うと、次に会える時が楽しみだと

思った

 

最後に彼はこの日一番の重い思いを僕に

打ち明けてくれた

1人で抱えるにはとんでもなく大きく

重いその事実を彼は話してくれている

何気なくさりげなく話してくれたけれど

それは口にする事の辛さや、そこに至るまで

の過程を考えると彼が呟いた「乗り越え

るのは結局自分ひとりだから」という言葉の

重さ、そして彼と彼の周囲の人々の奇跡的な

までのたゆまぬ愛情を思って僕は、喉が

カラカラになっていた

 

一人でよくここまで来たな

 

けれど、その重さを引き継いで重い言葉を

残して帰りたくなくて、僕はなんだか必死で

明るい言葉を紡いだ気がする

 

 

今日は一日、ずっとその事を考えている

 

もちろん僕が口にした言葉すべては

本当の気持ちなのだけれど、もっと他に

言うことがあったんじゃないか?

と言う気持ちと

自分は本当は何にも分かってないんじゃ

ないか、何にも理解出来てなくて

トンチンカンな事ばかり言ってたんじゃ

ないか、という気持ち

 

時間が経つにつれて、悲しみが僕を

包み込んで覆い尽くした

何とも言葉にし難い思いだ

 

もちろん、それに囚われて

立ち止まっている場合じゃない

僕らは生きていて、出会ったばかりで

これからたっくさん楽しい事を経験して

生きている証を残していかなきゃいけないし

この世に存在している事を誰かに認めて

貰わなきゃいけないんだ

 

 

今日が終わるまでにはまだ少し時間が

あったけれど、夜風がもう明日の希望を

少しだけ運んでくれていると思いたかった

隣で一生懸命に呼吸をしている彼が

まるで生まれたばかりの仔犬のように

思えて、とても愛おしい気持ちになった

ギューッと抱きしめてしまいたい衝動に

駆られたけれど、突然けたたましく鳴り響く

サイレンの音がそれを制止した

 

池之端方面に走り去る数台のパトカーを

見送って僕らも夜を後にした

 

 

また会いに行こう

そして、話の続きをしたり

時には冒険をしたいと思う

 

 

今日はこの辺で。

また、です